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ENVI/IDLが起動できない際の確認事項

この記事では、何らかの原因によってENVI/IDLが起動できなくなった際のよくある原因についてまとめています。なお、この記載は現行のライセンス形態(ENVI5.4/IDL8.6以降)をすでにご利用いただいている方を想定しています。

 

1. マシン固定ライセンスをご利用の場合
マシン固定ライセンスをご利用の環境でENVI/IDLが起動ができない場合、以下のような原因が考えられます。

 

1.1. 起動上限の確認
所有しているライセンス数を超えてENVI/IDLを起動しようとすると、ライセンス数不足によって起動に失敗します。

 

1.2. 評価ライセンス等をご利用の場合の注意点
評価ライセンスや期間限定ライセンスをご利用の場合、期日を迎えるとライセンス情報が失効してENVI/IDLの起動ができなくなります。

 

1.3. ライセンスの認証状況の確認
Harris License Administratorを起動し、「View Licenses」ボタンを押下します。この画面から、現在マシンに認証されているライセンスを確認することが可能です。
もし何も表示されていない場合にはライセンスが認証されていないため、再度ライセンス認証を行ってください。

上記操作でエラーとなる場合には、お手数ではございますが、「View Log」ボタンを押下し、「Save to File」ボタンで取得したマシン情報およびエラーメッセージに関するtxtファイルを取得して弊社サポート宛にメールでお問い合わせください。

 


2. サーバライセンスでご利用の場合
サーバマシンにライセンスを認証してご利用いただいている環境でENVI/IDLが起動できない場合、以下のような原因が考えられます。クライアントマシンおよびサーバマシンでそれぞれご確認ください。

 

2.1. クライアントマシンでの設定確認

以降はクライアントマシンでの確認項目です。

 

2.1.1. 起動上限の確認
現在所有しているライセンス数を超えてENVI/IDLを起動しようとすると、ライセンス数不足によって起動に失敗します。

 

2.1.2. クライアントマシンがサーバライセンスを認識しているか確認
Harris License Administratorを起動し「View License」ボタンを押下します。
こちらの画面から、現在クライアントマシンで認識しているサーバライセンスの一覧が確認できます。
ご利用のENVI/IDLに関するライセンスが表示されていることをご確認ください。
(サーバから取得したライセンスは米印が付加されています)

 

2.1.3. サーバのドメイン名やIPアドレスの変更有無
サーバマシンのIPアドレスやドメイン名は以前接続した時点の情報から変更されていないでしょうか。
Harris License AdministratorのUse License Serverボタンを押下し、いま一度サーバに接続を行ってください。
(なお、何らかの原因で名前解決ができなくなっている場合もありますのでIPアドレスでの接続を行ってください。)

 

2.1.4. 同一ネットワーク内にサーバマシンがあるか
別のネットワーク環境に存在するサーバマシンに対するアクセスしている場合や、無線を介した接続を試みている場合、途中の機器の設定によってはサーバマシンからのライセンス取得に失敗する場合がございます。
サーバマシンとクライアントマシンを同一ネットワーク内に配置し、改めて接続・起動を試みてください。

 


2.2. サーバマシンでの設定確認

以降はサーバマシンでの確認項目です。

 

2.2.1. サービスの起動について
何らかの原因でFlexnet License Serverのサービスが停止していた場合、サーバライセンスの取得に失敗します。
下記の方法でサービスが起動していることをご確認ください。

 

    Windowsの場合:
        コントロールパネル -> 管理ツール -> ローカルサービスの表示
        -> Flexnet License Server - idl_lmgrdの状態が「実行中」になっているか
        (停止していた場合 -> )右クリックから「開始」を選択しサービスを開始する

    Linuxの場合:
        /sbin/servce flexnetls-idl_lmgrd status
        (停止していた場合 -> )/sbin/servce flexnetls-idl_lmgrd start

 

2.2.2. サーバマシンでの認証状況について
目的のサーバマシンで正常にライセンスが認証されていることをご確認ください。

 

サーバマシンに対してENVI/IDLをインストールいただいている場合
サーバマシンでHarris License Administratorを起動し、「Deactivate License on this Server」を押下した際にライセンス情報が表示されればライセンスが正常に認証されています。

 

サーバマシンにはFlexnet License Serverのみがインストールされている場合
下記のコマンドでライセンス状況の確認が可能です。

 

    Windowsの場合:
        1. コマンドプロンプトを起動
        2.(デフォルト設定でインストールしている場合)下記のフォルダに移動
            cd "C:\Program Files\Harris\flexnetls-x64_windows-xxxx.xx.x\enterprise"
        3. ライセンス数を確認
            flexnetlsadmin.bat -server http://localhost:7070 -licenses
        4. Number of featuresが0以外であれば、認証されている

 

    Linuxの場合:
        1. インストールディレクトリに移動(デフォルトのインストール場所の場合)
            cd /usr/local/harris/flexnetls-x64_windows-xxxx.xx.x/enterprise
        2. ライセンス数を確認
            ./flexnetlsadmin.sh -server http://localhost:7070 -licenses
        3. Number of featuresが0以外であれば、認証されている

 

2.2.3. Flexnet License Serverは最新になっているか

古いFlexnet License Serverをご利用いただいている場合には、まれに、以下のファイル容量の増大(目安として、2GB以上)によってENVI/IDLの起動に失敗する発生する場合がございます。

    Windowsの場合: C:\Windows\ServiceProfiles\NetworkService\flexnetls\idl_lmgrd
    Linuxの場合: /var/opt/flexnetls/idl_lmgrd/

上記のDBファイルの容量増加が確認された場合には、ご連絡ください。DBファイルの削除手順を案内いたします。

 

2.2.4. Flexnet License Serverが認識しているMACアドレスの変更による不具合
サーバマシンが複数のNICを有している場合には、何らかの原因でFlexnet License Serverが認識しているMACアドレスが認証時のものと変更されることがございます。この場合、ENVI/IDLの起動に失敗します。

以下のURLにアクセスし、表示されるvalueの値を弊社までご連絡いただければ幸いです。

 

    http://localhost:7070/api/1.0/hostids/selected
        ※サービスポートを7070以外に設定している場合には読み替えてください。

 

2.3. その他考えられること

2.3.1. 設定ファイルが破損している場合
ENVI/IDLの設定ファイル .idl が何らかの原因で破損している可能性がございます。

 

    Windows環境: C:\users\<user_name>\.idl
    MacOS環境: /Users/<user_name>/.idl
    Linux環境: /home/<user_name>/.idl

 

このディレクトリを削除するか、退避して改めてENVI/IDLが起動できるか確認してください。

 

2.3.2. Borrow操作によるライセンスの消失

サーバマシンに認証されているライセンスのいくつかがクライアントマシンによってBorrowされている場合、サーバマシンが提供できるライセンスは、Borrowされている数量を除いた分のみとなります。場合によっては、サーバマシンがクライアントマシンに対して提供できるライセンスが1本も残っていない場合もございます。

 

この場合には、クライアントマシン側で明示的にサーバからBorrowしているライセンスの返却をお願い致します。
返却は、クライアントマシンでHarris License Administratorを起動し「Borrow Licenses from a Server」から「Return All Borrowed Licenses」ボタンを押下することで実施されます。

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