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SARscapeで発生するSentinel-1に関する不具合について

2023年10月31日以降、SARscapeで使用していたESAのSciHubが閉鎖され、Copernicus DataSpaceへと移行されました。

そのため、SARscapeの以下の機能でWarningやダウンロードエラーが発生しています。

 

・Sentinel-1のインポート

   ENVI Toolbox:

   /SARscape/Import Data/SAR Spaceborne/Single Sensor/Sentinel-1

 

・Sentinel-1のデータダウンロード

   ENVI Toolbox:

   /SARscape/Import Data/Download/Sentinel-1 MultiDownload

 

・Sentinel-1の軌道ファイルのダウンロード

   ENVI Toolbox:

   /SARscape/Import Data/Download/Sentinel Auxiliary Files Download

 

Sentinel-1のインポート機能では軌道ファイルを自動的に適用する処理が実行されており、ローカル環境に軌道ファイルがない場合、自動的にSciHubからダウンロードし適用していました。そのため、軌道ファイルがない場合は適用することができなくなりWarningが表示されます。

Sentinel-1のデータや軌道ファイルのダウンロードはダウンロード先に接続ができなくなるため、エラーが発生し、データが取得できません。

軌道ファイルの適用については、干渉(ENVI ToolboxのInterferometryとInterferometry Stackingフォルダの)処理では必須となっており、強度画像(ENVI ToolboxのBasicフォルダの)処理では推奨されています。軌道ファイルが未適用の状態で強度画像処理で位置にずれが生じる場合は、ENVI ToolboxのOrbital CorrectionフォルダにあるManual Correction機能やBasicフォルダにあるGeocooding機能でGCPを定義し、修正を行ってください。

 

本問題はSARscape5.7の2023年12月20日に修正されていますので、最新のパッチを適用してください。(パッチを適用するとPreferenceがリセットされます。)

軌道ファイルはASF(Alaska Satellite Facility)からダウンロードするように変更されていますので、ASFのアカウントがSARscapeのPreferene Commonに設定されていることをご確認の上ご利用ください。

ENVI Toolbox:

/SARscape/Preferences/Preferences common

User Accounts > 

ASF Username

ASF Password

  

ASFのアカウント登録は以下URLから行っていただけます。

右上にあるLogin(人型アイコン)を押下し、Registerを選択してください。

ASFのURL:

https://search.asf.alaska.edu/#/

 

ESAのCopernicus DataSpaceですが、SciHubで登録したユーザ登録は引き継がれていないため、新規ユーザー登録が必要です。

DataSpaceのアカウントについても、SARscapeのPreferene Commonにて設定していただけます。

Copernicus DataSpaceのURL: https://dataspace.copernicus.eu/

 

【上記以外の推奨設定について】

・ASFサーバへの接続タイムアウト

SARscape5.7へ最新のパッチを適用し、PreferencesにもASFアカウントを登録してもデータインポート時にWarningが表示される場合は、ESAのサーバが混雑しているためリクエストがタイムアウトしている可能性があります。

以下の設定を変更し、再度処理を実施してください。

ENVI Toolbox:

/SARscape/Import Data/SAR Spaceborne/Single Sensor/Sentinel-1

Parametersタブ > Alaska SAR Facility Service > Connection timeoutとDownload timeout > 60から180へ変更

 

・ローカルディスクの軌道ファイルを使用する

Sentinel-1の軌道ファイルを予めローカルディスクに保存しておくことが可能です。

軌道ファイルを保存するパスを以下の設定に追加し、軌道ファイルのダウンロード機能を使用しダウンロードを行ってください。

全ての軌道ファイルをダウンロードするため、40GB程のディスクスペースが必要です。

ENVI Toolbox:

/SARscape/Preferences/Preferences common

Directories and batch file name > Sentinel-1 auxiliary directory

軌道ファイルのダウンロード機能:

/SARscape/Import Data/Download/Sentinel Auxiliary Files Download

 

 

 

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