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漁業支援コミュニティでの衛星画像の利用(翻訳記事)

Roffer’s Ocean Fishing Forecasting Service(ROFFS™)は、IDL・ENVIのソフトウェアと独自開発したプログラムを使用し、NOAA、NASA、ESA(European Space Agency)の処理されていない衛星データを取得し、民間産業や科学研究で利用するために使いやすい画像に加工します。ROFFS™では、IDL/ENVIコードを開発し、それらのプログラムを活用して、リアルタイムの衛星データをダウンロードし、地理情報、再投影、および画像の調整を行い、一般的なファイル形式に出力しました。これから説明する2つのケーススタディは、①漁師が最も生産的な漁場を見つける、②ハリケーンフローレンスによる汚染された流出を追跡するのを支援するためにIDLとENVIを使用しています。

 

漁師を最も生産的な漁場に導く

図1は、ENVIが出力した、米国南東部地域の海面水温(SST)画像をグレースケールで示した図です(白=雲、濃い灰色=温度の高い水)。黒線で囲まれたエリアは、ガルフストリーム地域内のサウスカロライナとジョージアの沖合の事前定義された沿岸領域です。さらに、内部の技術を使ってこの切り取られた地域の海洋の状態を分析して、漁師のために地図化された解析結果を提供します(カラーで示されています)。ROFFS™では、多種多様の衛星データを利用し、最も重要な海洋パラメータを導き出して、漁業団体をより良い海洋条件に導き、効率的に標的種の漁獲高をあげられるようにします。最終的な結果が拡大、色で表示され、海面の境界、水流の動き、海底構造、渦の特徴、SSTと海水色を詳細な海底構造とジオリファレンス情報に重ね合わせたものを示す地図が表示されます。最後に、衛星から取得したすべての情報と経験に基づいて、最適な漁場がどこに位置するかをに示すポイントと安定性に関する情報を提供します。これにより、お客様の時間と燃料を節約し、釣りをより効率的で楽しいものにします。

図1:海面水温(SST)画像

 

ハリケーンフローレンスから海への汚染流出物の追跡

図2は、科学および政府機関に対して ROFFS™が実施する環境モニタリングの例です。ハリケーンフローレンスは2018年9月14日に米国東海岸に沿って上陸しその後ノースカロライナ州とサウスカロライナ州の沿岸地域に数日間にわたって停滞し、歴史的な大雨を降らせ続けました。フローレンスに関連した洪水は最終的に川や入り江を通って海に流れ込みました。これらの洪水には、人間、動物および商業廃棄物に関連する大量の汚染物質が含まれ、海洋に流入し沿岸および沖合の何百もの種における水域の生息地を汚染しています。ROFFS™ は、上記と同様の IDL および ENVIのプログラムを利用し、NASAおよびNOAAの海洋色/クロロフィル衛星データを処理および分析して、図2に示す画像を作成するための支援をすることができました。左側はハリケーンフローレンスの数日前の海洋状況、右側は上陸した数日後の海洋状況です。右側画像のノースカロライナ州とサウスカロライナ州のちょうど沖合にある、より濃い緑色と茶色の広がりを確認することができます。これは大西洋に流出した汚染水の衛星信号です。この汚染された水は、多くの理由で継続して監視する必要があります。例えば、結果として得られるデータは、ほんの数例を挙げても、海洋政策決定者、魚資源評価研究、漁業管理者にとって非常に重要なものです。

図2:衛星データから取得したクロロフィル画像

 

著者について:今回のゲストブロガー(Matthew Upton)は、漁業コミュニティに必要なデータを提供するために、海洋内の衛星データを分析することを専門とする、小さな環境コンサルティング会社であるROFFS™の社長兼オーナーです。ROFFS™はまた、海上掘削装置や研究開発プロジェクトのために海洋の状態を監視することで、石油およびガス産業や科学団体にも関わっています。ROFFS™の詳細については、www.roffs.com をご覧ください。

 

この内容は、2019年1月7日の Matthew Upton による英文記事の翻訳です。

原文:https://www.nv5geospatialsoftware.com/Learn/Blogs/Blog-Details/ArtMID/10198/ArticleID/23615/Using-Satellite-Imagery-to-the-Aid-Fishing-Community