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無料の衛星画像を活用した、鉄道線路沿いの植物のメンテナンス(翻訳記事)

ESAのSentinel-2のような無料の衛星画像が簡単に入手できるようになり、UASを使って鉄道線路に沿いを検査し周辺の植生を伐採する作業をする際に、これらの無料データが独特な方法で利用されています。5日間ごとにSentinel-2で収集されるスペクトル情報とENVIのスペクトル解析ツールを使用して、点検のためのUAVの飛行計画における担当者や設備保守をするための責任者が、必要に応じて効率よく検査をおこない、現地に到着してメンテナンス作業ができるシステムを構築することができます。

クラウド環境のデータリポジトリとして運用されている、AWSのS3バケットにSentinel-2が保存されると、鉄道の線路(または電線、ガス管、水道管、その他のパイプライン)に沿いの関心領域が抽出され、Harris GeospatialのSEチームが作成した自動植生ハザードワークフローが継続的に実行されます。処理をした結果、関心領域内で問題が起こりそうなエリアが抽出されると警告を得ることができます。このワークフローは、保守作業を行うインフラからの距離と植生の健康状態に基づいてリスクを計算し、下の画像のような結果を得ることができます。

(Image Credit:Alberto Meroni)

 

広域な関心領域でインフラに関しての危険な個所を検出できることによって、この箇所を見つけるためにUASを数千マイル飛ばす必要がなくなります。UASのデータ収集チームはさらに詳細を調査することに集中することができ、危険な個所に派遣されている保守チームの作業を軽減することができ、さらに迅速に懸念エリアに到着し作業することができます。

この記事では、鉄道の線路に沿ったワークフロー処理に焦点を当てましたが、同じ原理が電線・ガス管・水道管、石油・ガスパイプラインにも適用することができ、遠隔で無人の地域などの調査のために、現地に人を派遣する前に予備的な情報を収集することができます。また、ENVIの変化抽出ワークフローを利用し、時間1の結果と時間2の結果を比較するような分析を行うことで、リスクの緩和や保守作業完了の検証を行うことができます。

 

無料の衛星画像は、ほとんどの場合が高解像度ではないため、設備点検で必要とされる決断レベルの情報を得ることはできませんが、広域で状況を把握し、飛行計画や検査にかかる時間など迅速に決定することができます。

 

この内容は、2018年10月29日の Joey Griebel による英文記事の翻訳です。

原文:https://www.nv5geospatialsoftware.com/Learn/Blogs/Blog-Details/ArtMID/10198/ArticleID/23544/Utilizing-free-satellite-imagery-to-focus-maintenance-efforts-in-rail-corridors